MODE: GUEST
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「水槽のある喫茶店」 夏ともなれば いちめん コバルト色した 店内の そう、その真ん中に 大きな水槽がひとつ いつも空いている、そこだけは ティーソーダを片手に 揺らぐ水面が綾なし映す 光のレースに見とれてみたり 気取るエンゼルに 大きくほっぺを膨らませては いたずら風味ににらめっこ あらやだ、この子 笑ってる……? いつしか水槽ごしに 聞こえたその 忍び笑い…… まったく、 なんてことかしら…… 水槽さえも 赤く染まっていたね、と 今なお、その 声の主は笑って語る |
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以前は、多くの美しい詩人達で花咲いていた あの場所だから 好きだった でも、今は、あの時の詩人達は、花園からさっていった あなたの好む詩をくちずさむことなんて もうできないわ 人の情熱は、情熱の園でしか花は 咲かない そんな情熱の中にいた時の 貴方がすきだった でもつぎにであった時の あなたは、 もう、私の知っている貴方とは 違っていた そう思えるのは、わたしがかわったから と 珈琲のカップの温かさに 少し目があつくなった |