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TOP>小説おき場>The Night Tail Story>時計塔の魔女(後編)- Tales of Misaki

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【時計塔の魔女(後編)- Tales of Misaki】
 秘められた魂の業、それはまるで運命のように様々な波紋と、そして混乱を呼び起こす。後に「時計塔の魔女」と呼ばれるようになる、それはミサキにとって、最初の「闘い」だった。


時計塔の魔女(後編) - Tales of Misaki

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    プロローグ


 視界を覆わんばかりの巨躯を包むのは、
 恐怖の色をした漆黒の鎧

 柱ほどもある巨大な剣を
 いとも容易く振りかぶり、

 あたし目掛けて振り落とす

 顔面を覆う兜の奥で、その禍々しい眼光の意味するのは

 狂気で彩られた侮りのそれ……

 あたしは逃げたりしない
 決して……

 それだけはしちゃダメだ、と

 心が叫んでいる

《TOP:《BACK:-[0]-1-2-3-4-:NEXT》:LAST》

    1

--トクン……

(な、何だろう、この感じ……

 フィンに手を引かれるまま歩を進めるミサキであったが、途中から何か奇妙な感覚に囚われている自分に気付いた。
 胸を押し上げるような重い痛み、強く鼓動する何か……フィンとともに歩を進めるごとに、それは強さを増していくように感じる。

「ど、どうしたの? ミサキさん?」

 急に立ち止まり、荒く息をするミサキに、フィンは驚いて振り向いた。

「ご、ごめんね。ちょっと……疲れてるのかな、たぶん」
「そ、そうだったんですかぁ。すみません、あたしったら……

 いきなり走らせてしまったからに違いない、と申し訳なさそうにフィンが言った。

--ち、違う……

 フィンちゃんは悪くない、と心の中で思いながら、それでも声にはできなかった。

「少し休めば……うん、大丈夫だよ」
「はい」


--トクン!

(! まただ…)

「あ、先生っ!」

 どうやら、再会間もない愛弟子がいきなり姿を消したのを心配したのだろう。フィンの敬愛するその人物が追ってきてくれたらしい。

「!」

 視線を上げて目に映った光景に、ミサキは最初言葉も出なかった。

(は、ハイウィザード!)

 茶地に金の刺繍を施したローブはただのウィザードのそれよりも重厚なイメージを抱かせる。その存在自体が伝説を具現する、かつてウィザードとしてその業を極め、ヴァルキューレとノルンの加護のもとで新たな魂の器を得た転生職のひとつ。時の国王にも憶えめでたい、ミッドガルド中でもいまだ数少ない英雄たち。

 噂には聞いていたものの、実際に目にするのは、ミサキとて初めてだった。一時代を伝説とともに築いたとされる高位のウィザードの、そのさらに上の存在で、しかも転生を果たしたハイウィザードにとっては、見かけの年齢など意味を持たないものであったが、若く、青年の持つ精悍さを備え、それでいて熟達した技量を思わせる自信が全身から感じ取れた。

「驚きました? あたしの魔法の先生のリオン=マクミランさんです」
「は、はじめまして」

 辛うじて、ミサキは返事を返した。胸の鼓動は今も続いている。

(知ってる……

 名前を聞くのもそれが初めてだった。それにも関わらず、ミサキはずっと昔から、そのハイウィザードを知っていたかのような感覚に囚われていた。
 ひどく懐かしく、そして苦しく……


「先生、この子が時計塔で出会った初めてのお友達のミサキさんです。危ないところを助けてもらって、すっごく強いんですよ」
「ミサキ……?」

 その口から、自分の名を耳にしたとき、今までにも増して強く胸を押す鼓動に戸惑い、それでもまっすぐに自分を見るその視線に応えた。
 翡翠を思わせる緑の髪、一瞬だけ、小さく驚いたような、次に少し興味深そうな、それでいて優しい目。なぜか見透かされているかのような錯覚を覚える。

「どこかで……?」

 ハイウィザードは、そういいかけて、急に心変わりをしたかのように言葉を続けた。

「いや……、そうか、フィンちゃんを助けてくれたのか、私からも礼を言わせて貰うよ、ミサキ」
「いえ、ただの偶然です。あたしなんか……

 自分では気付かないものの、両の頬を真っ赤に染めて恐縮するミサキを、フィンは楽しそうに、そして誇らしげに語った。

「謙遜けんそんっ! まるでリオン先生みたいに格好よくて、シューン、バリバリッって魔物を倒してたじゃないですかぁ。あたし、惚れ惚れしちゃって」
「そ、そんな、フィンちゃん……

「そうか、腕がいいんだね」

 なおも自分を見据えるこのハイウィザードに、ミサキはこれ以上正対していられないであろう自分に気付いた。
 逃げ出したいような、まだここを離れたくないような……

「そ、それじゃ、あたしはもう帰んなきゃいけないので。し、失礼しますっ!」
「あ、ミサキさん!」

 それは自分自身にまくし立てるように、深々と頭を下げると、ミサキは駆け出すようにその場を後にした。


    2


「もう……折角紹介できたのに」
「いい友達ができてよかったね、フィンちゃん」

 後に残った二人であったが、ある種の興味を引かれたフィンはミサキのことで話を続けていた。

「もちろんですよぉ。先生ったら、ずっと忙しくて最近ちっとも教えてくれないし。代わりにミサキさんに習っちゃおうかな」
「そうだな……、それもいいかも知れないな」

「えぇ~~、ちょっとそれはひどいじゃないですかぁ?」
「そうかな? 私の教えることが絶対フィンちゃんに合ったやり方とは限らないんだよ」

 ちょっとした冗談のつもりが、真面目に返されてフィンの方が慌てた。

「そんなぁ……あ、でもでも先生?」
「ん?」

 気がついたように、フィンが問いただす。

「『どこかで会ったことが?』ですって? いまどき女の子にそんな手口で……先生ふっるいですよぉ」
「は? そんなこと言ってないだろ?」

「隠さないかくさない。 ミサキさん、かわいいし、それに……

 フィンは何か確信めいた口ぶりで言った。

「同じ匂いがするんですよ、ただ強いだけじゃなくて……
「匂い……?」

(きっと凄いウィザードになるに違いないわ。そうなったら、うふふっ)

 困った顔のリオンであったが、「匂い」と聞いて彼もまた思うところがあった。先ほどミサキが感じていた鼓動とは少し違う、ある種の気配を、リオンもまた感じていたからだ。

(ミサキ……まさか、そんなはずは)

 そのときリオンが思い描いていたのは、かつて名を馳せた1人のウィザードの姿だった。


----


(やだ、まだドキドキしてる)

「どうしたんですか? ミサキ姉さま?」

 一方、宿に戻るのも早々に、軽く湯浴みを済ませたばかりのミサキのいつもと違う様子に、不思議そうにセレンが声をかけた。1階の手伝いが引けたばかりなのだろう、可愛らしいエプロン姿のままだ。

「え、ううん、何でもない」
「そう? なんだか顔が赤いし」

 そうやって顔を覗き込む。

「そ、そんなことないわよ。そうそう、ほら、湯浴みしてきたばかりだし」
「ふーん……でも、ミサキ姉さま、なんだか楽しそうだから」
「? そう?」

「ええ、とっても」
「そ、それはきっと……今日、時計塔でお友達ができたから……

 セレンの表情が、パッと明るくなった。

「まぁ、そうだったんだぁ。今度あたしにも紹介してください」
「えぇ、そのうちにね」

「きっとですよ」

 いろんなことがあった事柄のひとつ。セレンの疑問は、それでうまく誤魔化せたようだ。

--本当に、どうしちゃったんだろ、あたし……


    3

「か、火炎の業をもってかの敵を撃て……ファイヤーボルトぉ!」

--バリバリバリッ

 華奢な声が響き渡り、その詠唱は無数の火矢を放ってクロックを消し炭に変えた。

「やったぁ、どうでしたぁ? 先生?」
「ああ、上出来だ」
「えへへっ」

……いいなぁ)

 小部屋の入り口に注意を払いながら、ミサキは視界の片隅の光景が気になっていた。
 今日はフィンの勧めもあって、先生であるリオンによる付き添いのもと、フィンの特訓に付き合っている。普段は、常に何かの使命を帯びて忙しく跳びまわっていると聞いているが、その詳細は知らないし、教えてもくれないという。そんな忙しい人を、フィンは強引に引っ張り出した。
 そして今ではめったにないことだから、というのがミサキを誘った理由だ。

 そんな師弟の様子を、ミサキは憧憬の心持ちで見やる。魔物との戦いはもとより、ミッドガルドの常識ですらミサキはまともに教えてもらったことはない。それが当たり前だとは思っていたことだが、実際に投げ出されるように壁の外に出てきた今となっては、それを心細く思うのは当然のことだった。

(でも……

 誰にも頼ることはできない。
 ミサキがゲフェンを出てより、心の奥底で決めた戒めだった。近しく付き合う者ができれば、いずれ知られてしまうのは避けられないだろう。自分にに「血の刻印」がないことが分れば、誰だって疎んじるようになるに違いない。スパイ容疑をかけられて追放されたって文句は言えないのだ。
 それは、きっともっと悲しいだろうから。

--ハッ!

 注意を怠っていたわけではない。フィンの訓練に邪魔が入らないよう、部屋の入り口を見張っていたのは他ならぬ自分だ。

「ファイヤーウォール! ファイヤーボルトぉ!」

 あらかじめ想定していた魔物の襲撃を退けるのは容易い。ミサキは軽くステップを踏みながらいつもの火壁と追撃によってライトワードを葬り去った。

「さっすがぁ、どうです? 先生?」
「たしかに、いい反応だ……

(えっ?)

 今となっては何気ない動作の後、自分を注視する二人の視線にびくっとなって、ミサキは慄いた。

「私がこの時計塔で教えられるようなことは何もないだろう……ね」
「?」

--トクンッ

 まただ、この人が近づいてくると、いつもそんな感覚に襲われる。いったいどうして……

「え、あの……

 ゆっくりと自分に近づくリオンを、まるでスローモーションのように長く感じながら、それでも緊張して身じろぐこともできなかった。

「手を出して」
「は、はい!」

 今度は、正面に立つリオンの顔をまともに見ることもできず、杖を肩に預けて、言われるままおずおずとではあるものの、その両手を差し出した。

--ピクッ

「何を焦ってる?」
「?」

 両手を握られ、頬を染めてるミサキの心境とは別に、リオンは思いもよらないことを話しかけた。

「傷だらけだ。あれほど見事に魔法を駆使しているのに、気持ちがそれよりも先を見てる」
「あ、あの……

 確かに、今は多少は癒えているとはいえ、初めて時計塔に入ってからこれまで、決して無傷で魔物を退け続けてこれたわけもなく、捌き切れなくて攻撃を受けたり、自分自身の放った火壁による火傷など、ミサキの両腕はそういった無数の傷でいっぱいだった。

「えと……す、すみません」

 見上げて気付いたリオンの表情は心配そうで、それでいて懐かしむような目をしていた。

「火壁の設置位置が少し近い。気持ちが前に出すぎているからかな、常にギリギリの戦い方を自分に課しているように見える。
 連撃のセンスがいいから、今はあまり問題にはなっていないが……
「そ、そうですか……

「自分に適した戦い方はいずれ身に付いてくるものだ。それまで、あまり無理をするな」

(あの時と同じ、こんなところまで……

 人知れず、リオンはそう心の中でつぶやいた。ずっと昔、それとまったく同じセリフで、自分は1人のマジシャンを諭した覚えがあった。彼と同じような戦い方に憧れて、無茶を無茶とも思わないで魔物に挑んだ少女……

(もはや、疑う余地はない、しかし……

--ボゥ!

「はっ?」

 これは……、リオンの両手から何かの力を感じ、同時に徐々にミサキの傷が塞がっていった。

「ヒーリングだ。聖職者たちの真似事。彼らに比べると効果は小さいが、コツを掴めばミサキにも出来るよ」
「は、はい……

 染み入るように流れ込んでくるヒーリングの感覚に、癒されるのとはまた違う、何か包み込まれるような暖かさを感じていた。

--ドクン……

 今は、この止まらない鼓動に身を任せていたい。

(リオン……マクミラン)


    4

「また一緒に修行しましょう」

 フィンのそういった誘いを、今は心待ちにしている自分がいる。

(きっとあたしは……

 胸を打つ鼓動も、いくら強くても、それを苦しいとは思えなくなっていた。

(憧れるだけなら、いいよね……



「ねね、聞いてる? ミサキさん」
「え? あ、ごめん、フィンちゃん」

 物思いにふけっていたところを傍らのフィンに咎められ、慌てて向き直る。そうだ、このところの毎朝の日課のように、二人で今日の狩に向かうところだった。

「まったくぅ、恋する女の子は分りやすくていいわねぇ」
「やっ、あの……違うわよ、フィンちゃん!」

「くすくすっ。あまりに正直すぎて呆れるぐらい。こうまで予想通りだとはねぇ」
「よ、予想通りって……?」
「あのリオン先生に憧れないマジシャンなんかいやしないわ。予想っていうのは、先生の方でもまんざらじゃないってこと」

 フィンは、訳知り顔で、ミサキを脇で突っついた。

「だってぇ、あの堅物で真面目なリオン先生が、初対面のミサキを呼び捨てしてたんだよぉ呼び捨て。『ミサキちゃん』じゃなくて『ミサキ』」
「そ、そだっけ?」
「そうです! これは何かあるって、あたしじゃなくても気付きます」
「た、たまたまじゃ……

「間違いない。あたしの中じゃ、これは決定事項なの。初めてミサキさんに会った時から『この人だ』って感じたんだから」
「そ、そんなぁ」

 フィンのそんな勢いに、まったく言い返すことができず、ただ赤面することしかできなった。

--トクン

「あっ!」

「あれ? どうしたの?」

(またあの感じ……ということは)

 もはやミサキの中では、確信に近いものとなって、例の鼓動を受け止めていた。

「リオンさん……
「?」

 そうつぶやくミサキを不思議そうに見つめるフィンだったが、

「ひょっとして」

 急に走り出し、次の角を曲がろうとする。その先に馴染みの人影を見咎め、後ろのミサキを手招きする

「ほんとだぁ、すごいよミサキさん」

(こりゃ本物だぁ……でも)

「あ、あああっ!」
「なに、どうかしたの? フィンちゃん?」

 手招きに従うまでもなく、ミサキはその存在を確信はしていた。これまでも、何度も同じだったから。しかし、フィンの後ろから顔を覗かせて見た光景は、いささかこれまでの予想とは異なっていた。

「これって……

 それはフィンであっても同様で、しばし気を抜かれたように呆然としていたが、

(しまったっ)

「ミサキさん!」

「ごめん、フィンちゃん」

 それに気付いて叫んだものの、既に背を向けて逃げるように駆け出す彼女を追いかけることもかなわなかった。

「あちゃあ~~っ」



    5

「こら、沙希。あんましひっつくな!」
「ええやないか、ウチら二人の仲やしぃ」

 ゴロゴロと腕にまとわり付いては、頬を摺り寄せるようにしてリオンを困らせていたのは、1人の女セージだった。真紅の長髪に、両の鈴の飾りを翻し、容貌は表情によって変わる、それは妖艶とも、可愛らしいとも見て取れた。

「けっこう探したんやで、いっつもどっか行って、つかまらんからのぉ。今度は、こんなに長いことアルデバランに居るもんやさかい、助かったわ」
「まあな、少し用事ができたし」
「へぇえ~~」

 妖しい目でリオンを値踏みする。そんなときのこの娘は油断がならない。

「まあ、ええわ。でもさすがにリオン兄ぃやな、人間ができとる。こないだエスタ兄ぃに同じようにしたったら、思いっきり頭殴られたわ」
「あいつは容赦ないからな、私も同じにしてやろうか?」

「わぁあっ、堪忍やてぇ」
「まったく……いいかげん、その性格をなんとかしたらどうだ? 沙希」

 いきおい、頭を両手で押さえて飛びのく沙希を、苦笑交じりで諌めたものの、幼いころから変わらぬ、それが妹の性分だということは十分承知はしていた。
 沙希(魅魔沙希)は、兄弟の中では長女であり、リオンから数えて今はグラストヘルムに居る弟セージのエスターを挟んで2つ下の妹になる。兄たちの活躍の下であまり苦労なく育ってきたためか、ずいぶんと自由奔放な性格で、自信過剰なところは相変わらずだった。
 しかしながら、その自信に見合うだけの成果を残してきたことは事実だ。

「かまへんやん、こんな美人の妹が会いにきてやったんやさかい、もちっと可愛がってくれんと」
「よく言う……
「えへへへっ」

「で、」

 そうは言っても、何の使命も持たずにわざわざプロンティアから出向いてきたりはしまい。

「どういったわけでアルデバランまで来たんだ?」
「相変わらずかたいのぉ。ま、しゃあないか」

 少々放漫すぎるところはあるが、リオンとてこの妹が彼ら一族の要のひとつであることは認識していた。それなりに頼りにもしている。

「エスタ兄ぃから連絡があってな、グラストヘルムでちょっと大掛かりな術式が行われた形跡があるんやと」
「グラストヘルムで? 詳細は?」

「今調査中やが、どうも術の発動がグラストヘルム内やのうて、他の街に及ぶらしゅうて、各都市に警戒を呼びかけにまわっとる」
「都市への直接干渉か、ずいぶんと派手なことを始めたもんだな」

 口元に手をやるといういつもの癖で、リオンはその状況を把握しようと考えをめぐらせた。

「このアルデバランは北の要衝とはいえ、主に常駐してるのは修行中のマジシャンばかりだからな、変に狙われると危ないか……
「せや、今は上手い具合にバランスが取れとるけど、時計塔の機能が損なわれでもしたら、えらいこっちゃさかいな。間違っても侵攻されるわけにはいかん」

 時計塔は、ミッドガルド全体の「時」を司る。最北にあって、もっとも重要な場所のひとつだった。

 「時」を支配することは、もしそれが狂わされることにでもなれば、その影響はミッドガルド全体に及ぶ。死者の復活、失われた封印の解除、古の魔物の復活など、考えられるだけでも大変な事態が起こることは容易に予想できた。
 今は太古の呪いによって魔物の跳梁を許すものとなっていたが、その目論見は、つねに「修行」の名を借りたマジシャンたち、また上位職たちの手によって阻まれてきた。幸いにして、極北のシュバルツバルド共和国との同盟が為されてからは、外敵の心配も減り、主に時計塔内部に跋扈する魔物だけを相手にすればよくなっていた。

「今回の件がのうても、ここはずっと戦力不足やったさかいな。状況次第では、ウチが駐留せぇっちゅうお達しや」

 指を自分に向け、頼もしい気概を見せて沙希が言った。
 しかし、リオンは

「沙希がここに居残る必要はないだろうな」
「え、何やて? ウチやと役不足か?」

 いかにも心外そうに、沙希が口を尖らせた。しかし、リオンは、1人の少女の姿を心に浮かべた。

「いや、そういうわけじゃない。時計塔には……魔女がいるからな」
「なんやそれぇ! 魔女っ子なら数えきれんほどおるやないか」

「そのうち分る。それよりも、沙希」
「おかしなこと言うお人やなあ、そいで、何や?」

「それとは別に、ここはお前にはまずいんじゃなかったのか?」
「ほへ? 何のことや?」

 きょとんとしている沙希の後方で、いくつかの叫び声がした

「姉御ぉ~~~~っ!」
「沙希ちゃあ~~~ん!」
「おねえさまああっ!!!!!」

「げっ! あんたら!」

 ギョッとして振り返った沙希は、何人もの手によって組み付かれた。

「会いたかったよぉ、沙希ちゃん! 時計塔に帰ってきてたんだねぇ」
「ら、雷香はんまで!」

「姉御、あねご。寂しかったですよぉ!」
「ええいっ! 寄るんやないわっ!」

--ゲシゲシッ!

 組み付くのも早々に、蹴り飛ばす。

「くぅ~~っ久しぶりの姉御の蹴りだぁ、感動だあ! ささ、もっとグリグリと……

「どひゃああ、こらかなわん。リオン兄ぃ、ウチはカプラんとこでも避難しとくわ、あとはよろしゅう!!!!」
「まってよぉ、沙希ちゃあ~~ん」

--ドッドドドド……

 脱兎のごとく逃げ出す沙希と、それを追い立てる十数人の人並み、

「まったく、いったい全体、この時計塔で、どういうマジ時代を過ごしてきたんだか、あいつは……

 笑うより先に、深いため息をついたリオンだった。


------

「ハァハァハァ……

 習慣のためか、時計塔に駆け込むようにして、いや逃げるようにして入ったミサキは、そこで深く腰を下ろして喘ぐ息を静めようと無駄な努力をした。

「な、何を期待してたんだろ、あたし……

 明らかに、普通ではない、親密な関係を伺わせる先ほどのリオンと見知らぬ女セージとの光景が、目に焼きついていた。
 それにも増して、自分がこれほど動揺してしまっていることに、今更情けなく思っている。だからよけいに……

「綺麗な人だったなぁ……

--ドクン

 既に十分すぎるほど離れていたにも関わらず、胸の鼓動は続いていた。


    6

「ファイヤーボルトぉ! ハァハァ」

 続けざまの魔法の詠唱に、いつにも増して疲弊の尽きることがなかった。時計塔に入っったミサキを待ち受けていたのは、いつもの時計塔ではなかった。

「な、何があったの?」

 手を出さなければ攻撃性を持たないはずのクロックが、どれもが既に怒りにかられていて、問答無用に襲い掛かってきたのだ。しかも、魔物の数もいつもより遥かに多い。

 それだけではない、ミサキの知る時計塔では、今まで見たことのない--ワニや熊の姿をした--魔物までそこら中に出現していた。
 いずれにせよ、こう途切れなく襲われたのでは魔力がもたない。

「ど、どこかで休まなきゃ」

(いったい、どうしたんだろう?)

 もはや胸の痛みに囚われている暇はなかった。ひとまず、目の前の魔物を始末し、目の届く範囲の危険を排除したことを確認してミサキはしばし腰をおろして息を整えた。

「ハァハァ……今日の時計塔は危険すぎるわ。なんとかして戻らなきゃ」

 しかし、今となってはそれすら至難の技のようにも思える。

「とにかく……

 そういって立ち上がろうとしたとき、遠くからではあるが、よく知っている声が耳に入った。
 それは悲鳴だった

「フィンちゃん?!」


----

 慌てて駆け出し、入り組んだ通路から広間に入って目にしたものは、およそ予想だにしなかったものだった。

「ファイヤーウォールっ!」

 考えるよりも先に火壁を出現させる。その「魔物」と、床に倒れこみ動けそうもないフィンとの間に……

『うぉっ!』

 さして驚いた風ではない。愚直なクロックと違って「それ」は狡猾にして凶悪な存在だった。黒く巨大な体躯、そしてこれまた巨大な黒馬にまたがり、しかも人馬一体かのように機敏な動きで火壁から跳び退った。屈強な鎧が全身を覆う、漆黒の騎士……
 ミサキは、それがどんな魔物であるかを知らなかった。ただ、今まで戦ったことのある、そのどの魔物よりも危険で凶悪な存在であることだけは、それは心が鳴らした警鐘によってわかっていた。

「ミサキさん!」

 火壁に続いて、自分とその魔物との間に割って入ったミサキの背中に、フィンは怯えながら叫んだ。しかし、ミサキの方はそれに振り向いて応えるゆとりは持ち合わせていないようだ。

「フィンちゃん?」
「う、うん……

 背を向け、杖はしっかり前に構えながらミサキは静かに呼びかけた。

「ここはあたしが引き受けるから、フィンちゃんは逃げて」
「で、でも……

「いいから早くっ!」
「ひっ!」

 会ったこときから温厚で、しかも力はあるくせに、いつも何かおどおどして、そんなミサキから初めて聞く怒鳴り声に、ビクッとしてフィンは気をとりなおし、ちらっと動かないミサキの背を見てから通路に向かって走り出した。


 一方、ミサキの方はその場から動けなかった。後ろを見せたら一瞬でやられてしう。そんな鋭く、凶悪な殺気を前にしていた。かつて、森で遭遇した彷徨う者のその比ではない。

(こ、怖い……

 その恐怖を口にはできず、しかし突き動かされる衝動が辛うじてミサキを立たせていた。

(逃げちゃダメ。どうしてかわかんないけど、この相手からだけは逃げちゃいけないような気がする)


--ドクン

 忘れていた胸の痛みが再び襲ってくる。


------


「じゃ、頼んだぞ、カイン」
「わかったよ、兄さん」

 ちょうどそのとき、時計塔を襲った異変は、アルデバラン全体を震撼させていた。本来、時計塔の中には存在するはずがない、と言われている魔物の数々、前触れもなく、突然凶悪化して襲ってくるクロックたち。

 時計塔前は、その異変で逃げ帰った人々でごったがえしていた。

「カインさんを投入したんですね?」
「え、ええ葵さん、なんとか呼び寄せることができました。負傷者の方は?」

 話しかけたのは、時計前を仕切る支援プリーストの葵だった。負傷者の介護をする傍ら、寄せられた情報を届けてくれている。

「大体は終わりましたですょ。後は他に任せて、あたしも中に入りますですょ。逃げ遅れた子がいたら大変なのですょ」
「気をつけてくださいね、アークエンジェルまで出現してるとのことですから」
「了解なのですょ」

 きりっと敬礼のような仕草をし、優雅な足取りで時計塔に向かう姿を見送った。
 普段は愛嬌をふりまいてニコニコしているノンビリしたプリーストだったが、こういった場面でも落ち着いたもんだな、と関心させられる。

 とはいえ、事態は深刻だった。確認されただけでもアークエンジェルが4匹。まともな魔法が通じない相手だ。こればかりはリオンでさえどうしようもない。ましていっかいのマジシャンたちだけでは、時計塔から叩き出されるのも無理のないことだった。
 それゆえ、急遽プロンティアからランドプロテクターの使えるセージのカインを呼び寄せたのだ。

「先生ぇ!!」
「フィンちゃん、無事だったか?」

 心配はしていても、混乱した時計前から離れられなかった。朝から姿の見えないフィンやミサキを、本当は一番心配していた。

「あたしは、なんとか……でもミサキさんがっ!」
「!」


    7


『たかがマジシャンの分際で、私の前に立ち塞がるか!』

 嘲笑とも、怒声ともとれる笑い声で、この魔物は言い放った。ミサキの知るところではないが、その巨躯たる黒衣の騎士は、グラストヘルムにあってその守護を司る闇の騎士団、その長と目され、畏怖をこめて「深淵の騎士」と呼ばれる存在だった。

 通常であれば、マジシャンが束になっても倒せる相手ではない。

「ファイヤーウォールっ!」
『ぬぉお! 小賢しい!!』

 時折火壁を出現させては深淵の接近を阻むものの、その柱ほどもある長剣の一振りでその炎の柱を吹き消されてしまう。足止めどころか、数瞬の時間稼ぎにしかならなかった。それでもミサキは、部屋から通路に、場所を変えては要所で火壁を放ち、凶刃をかわしながら、よくやっていた。

『くっぐあははははっ~~』

 対して、深淵の方は、生意気にも自分に逆らうこのマジシャンにを弄ぶかのように嘲笑を投げかける。

(なんてやつ、あたしの持ってる魔法じゃ、なにも通用しない……

「くぅ、ソウルストライクッ!」

--パパパッ

 長い詠唱のかかる呪文をかける余裕はなく、短詠唱魔法である火壁やまだ覚えたての念矢ぐらいしか使えない。それでも、強い対魔法防御を備えているのか、ほとんど効果があるようには思えなかった。

 しかし、長期戦を戦うには、ミサキの経験もそして魔力も底を尽きかけていた。

「ハァハァ……
 もう足も動かない、方膝をついてすぐ傍まで迫る深淵の巨躯を、山を見上げるように、それでも目は睨み付ける。

「ふぁ、ファイヤーウォ……

 もはや、火壁すら発する魔力も、そして跳び退ってかわす体力も残っていなかった。

「くっ!(だ、ダメ……)」

 悔しさに目眩がしそうだった。理由はわからない、ただ、この魔物を前にして手も足も出なかった自分に、どうしようもなく悔しかった。
 朦朧とし、ゆっくりと遠のく意識のとともに、ミサキは前のめりに倒れこんだ。

『もう打ち止めか。ふふふっ、よくやった方だと誉めてやるぞ、小さなマジシャンよ! ならば死するがいい!』

--ガシッ

『な、なにぃ』

 倒れたミサキにとどめを挿さんと、振り仰いだ巨刃が振り下ろされた瞬間、突然発した薄紅色のオーラに阻まれた。

『こ、これはセイフティウォール!? 悪あがきをっ!』

--カン! ガシッガシッ

 構わず、何度も凶刃を振るう。衝撃で周囲の壁すら振動で揺れた。
 しかし、再び漆黒の鎧の奥で驚きの声が湧き上がる。

『ば、馬鹿な……

 その巨躯ですら、震撼させたのは意識の途切れる寸前に発生させた防御壁の力だけではなかった。いかな凶刃であろうとも弾く防御壁の中で、その中でゆっくりと立ち上がるマジシャンの姿。
 それは、まるで生気のない、普通の人間であればぞっとする光景でもあった。確かに魔力を使い果たし、かろうじて発生させたセイフティウォールでさえ奇跡とも思える状況であった。ミサキは明らかに意識を失っていた。

 にも関わらず、うつむき、抑揚のない声で、その詠唱はなされる。

『精霊ウィンディーネの加護をもって我は請い願うものなり、凍土を覆う荒れ狂う吹雪となりてかの敵を蹴散らせ……

『そ、その呪文は、まさか……はっ!』

『ストームガスト……

 ミサキを一陣の風が覆い、空より出でし煌く氷刃を舞い上がらせた。

--フォーッ

 それは、一瞬の出来事で、深淵ですら驚きのあまり数歩退くのがやっとだった。油断した深淵の片手を氷結させたそれは、本来ウィザードのみが納めることのできる水の上級魔法に比べれば、同じ呪文であっても、威力は微々たるものに過ぎなかった。

 しかし、魔法はもとより、自然の理にすら逆らい、マジシャンの身で上級魔法を発生させたことに変わりはない。

 再び崩れ落ち、もはやピクリとも動かぬ小さな体からは、なんの魔力も感じなかった。

--パリーン

 氷結したはずの氷が砕け散る。

……面白い』

 一刀のもとに少女の身を切り裂くつもりが、以外な結末に考えを改めた。

『ただのマジシャンとは思えぬ。我が元に連れ帰り、いましばらくは生き長らえさせてやることにしよう……むっ!』

--キピーッ

 幾千もの戦を生き抜いてきた勘というものだろうか、深淵は突然自分に向けられた殺気を感じ、後ろに跳び退った。

--キーン、ピキーッ

 床より突然出現した氷柱の壁が、幾重にも重なりながら漆黒の騎士を襲う。

『アイスウォールかっ、何者っ!』

 氷柱の壁の奥に、まるで蜃気楼のようにその者の姿がゆらめいた。
 その影は、倒れたミサキの体をゆっくりと抱きかかえ、氷柱越しでもはっきりとわかる殺気とともに口を開いた。


「なぜお前がここに居る……?」


    8

『そうか。貴様か……リオン=マクミラン!』

 まったく知らぬ仲ではなかったようだ。かつて何度も正対し、その凶刃と魔法とで戦ったことのある顔がそこにあった。

『そんなにその娘が大事か、今のように殺気を露にして平静を失った貴様を見るのは初めてだぞ?』
「それが弱みになるとでも?」

 まったく臆するところなく、しっかりと深淵を見据える眼差しには、誰が見てもわかる自信が伺えた。

『よかろう、積年の決着、ここでつけるのも一興』

 威圧するように、大剣を構えて手綱に力をこめた。黒馬が戦慄で嘶く。
 しかし、リオンの方は体制を崩さない。

「舐めるな! 分身の身で私を倒せるとでも思っているのか、エスラン?」
『!』

「グラストヘルムの呪縛に縛られたお前が、そのままこの地に現れることができるはずがない。無理な空間魔法で映し身を出現させたか、どうせそれもそろそろ限界だろう?」

『エスラン……、この私をいまだその名で呼ぶか……よかろう、今日のところは引き上げてやる。いずれ貴様とは決着を付けてやる』

 そう言うと、揺らぎながらその巨躯が消えていった。

--さらば、だ


「ふぅ……

 脅威の去ったとこを確認すると、リオンは腕の中で気を失っている少女を見た。

「深淵の者を前にして一歩も引かず、か。こんなことになっても、魂は業から逃れられないのだな、美咲は」

 リオンは、「ミサキ」ではない、読みは同じでも別の名前を口にして呼びかけた。かつて彼と、彼の一族から最も慕われ、愛された娘の名前だ。
 哀れにも、そして誇らしげにも、そんな複雑な目で見つめる。

(これがお前の望んだことだとでもいうのか……美咲)

 突発的にではあるが、理に逆らってウィザードの呪文を成立させたミサキは、その魂の相においてすでにマジシャンではあり得なかった。とっくに準備が出来ていたか、それとも初めからそうだったのか。ともあれ、魂の方から羽化しようとしているその魔力をマジシャンの身で抑えておくのも限界ということか。

 どんな理由でそんなことが起こり得るのかは、リオンとて知る由もない。しかし、目の前の現実と、何よりリオン自身が覚えた感覚が、それを確信に近いものとして訴えかけてきた。

 ほどなく、その閉じた目が開こうと、

「う、ううん……
「気がついたか?」

「り、リオンさん……?」

 自分は名も知らぬ漆黒の騎士と相対していたはず。いったい、どんな成り行きで自分はリオンに抱きかかえられているというのだろう?

「いたっ……

 ひどく疲弊した体、魔力を使い果たした脱力感からか、全身を擦り傷で苛まれているかのような痛みで覆われていた。それは、軽いものなら何度か経験したことがある。失われた魔力を再び回復するために全身を駆け巡っているのが、敏感になった体が痛みに似た反応をしているだけだった。

「よくやったな……

 軽い笑みを口元に浮かべ、そう声をかける。

 それが、自分を気遣う「大丈夫か?」「もう心配いらない」や「なぜ逃げなかった?」……そんな、他のどんな言葉であっても、ミサキはこうはならなかったであろう。ただ、今感じる、護られているという絶対の安心感は疑いようのないものだった。また、自分がどんな無茶をしていたのかも十分承知していた。

 これまで何度も死にそうになったことがある。しかしそれはいつも突然で、避けようのないことだった。だが、今回は自分の意志で、それが死に繋がる道しかないことを承知で立った。

 ひとめで敵わないことなぞ分っていたのに。
 そうせざるを得ない、そんな自分を感じてしまったからだ。

「うぁ、ううう……うあぁあああん!」

 ミサキは、その今の保護者の首にしがみ付き、力のかぎり泣いた。


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エピローグ

--ミサキ、ウィザードになれ

 泣き疲れたのか、いまだ全身に疲労を残した体は宿に送り届けられた。
 そして、再び目を覚ましたミサキには1通の、その内容の極めて短い手紙が残されていた。

 他の誰からの勧めがあったとしても、
 ミサキはその決心を固めることができなかったにちがいない。

 二度と、ゲフェンに足を踏み入れることはない、と

 そう信じていたのだから。

    了

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「あとがき」

 なかなか微妙な表現と、(私にとっては)描きにくい場面が多発したエピソードでした。
 ようやく「時計塔の魔女」前後編が仕上がりました。

 ここに至って、処作「監獄の妖精」にも登場したキャラクターたちがちらほら。一気に話が進みそうな勢いです。

 それにしても、はた迷惑な役どころで登場したのが沙希ですねぇ。一家でも抜群の存在感と個性を誇るこの長女は、シリアスがウリの「美咲の物語」の中にあってさえ、その雰囲気を見事にぶち壊してくれます。(ありがたい話だ)

 ついでに、

 このシリーズはもちろん、ラグナロクオンラインを題材とした2次小説であるわけですが、大きな流れとして「The Night Tail Story」という枠組みがあります。
 その中で中心的な位置を占めるのがこの「美咲の物語」であるわけですが、ミサキの視点ではなく、また違った切り口で語られるエピソードが存在します。
 少し前に発表した「監獄の妖精」もそうですし「投聖のグレゴリー」もまたそれに属すると言えるでしょう。

 しかし、下手をすると「美咲の物語」を食ってしまいかねないエピソード(集)が生まれてしまいました。
 次回はその第1作、神楽譚「刻印の書」をUPする予定です。


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